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2005年4月12日 (火)

私の家は山の向こう テレサ・テン十年目の真実

○2005年4月12日
 有田芳生の『私の家は山の向こう テレサ・テン十年目の真実』(文芸春秋社・1857円)を読了。
 有田氏とは、銀座にあるおでんやの「てつ」のカウンターで時折、顔を会わせることがあった。有田氏は映画を観た帰りということが多かった。そのようなこともあって、有田氏のホームページ「有田芳生の今夜もほろよい」http://www.web-arita.com/をよく覗いている。
 さて、『私の家は山の向こう』である。有田氏がここで描きたかったことはなんであろうか。ひとくちでいうと、台湾と中国との狭間に翻弄されたテレサ・テンの生きざまということなるのだろうし、その死に関して、中国のスパイ説、エイズによる死亡などと、さまざまな無責任な憶測記事がながされたことに関する検証ということになるのだろう。
 そういう意味では、その死の状況についてはきちっとした取材をもとにかかれているし、自由化を要求する学生たちを中国政府が圧殺した天安門事件に対し、抗議の行動をするテレサの様子などには、当時のテレサの気持ちがよく描かれている。
 ただ、東南アジア全域人気のあった台湾の歌手が、日本で流行歌手となっていたときのテレサのジレンマなど、人間テレサの実像とその心に関してはもっと迫ってもよい題材があったかのように思え、ノンフィクションとしての物足りなさを感じた。
 まるで、みてきたかのように描くノンフィクションなどありえないよというのが、有田氏の答えなのかもしれない。この本を書いている最中の有田氏のHPには、方法論を模索し、葛藤している様子がたびたび書かれていた。その記事を探して、再読してみる必要がある。

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コメント

”テレサ・テンその死について”の情報はなぜか途切れ気味で、市民感覚では不自然な形
での終止符。何か隠されているのでしょうか?。
トラックバックのテストとして、送信してみました。河野

投稿: synbay | 2005年5月 9日 (月) 22時00分

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