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2005年6月28日 (火)

ミステリ雑感1

2005年6月28日

業界誌に掲載した原稿をupした。依頼された原稿は、確か、600字程度のものであったが、メールで送信した原稿の後半部に、下書きのメモを削除しないで、そのまま送ってしまった。原稿を書くときには、とりあえず、思いついた内容を入力し、それを取捨選択し、入れ替えをしていくという方法を取っている。最期に、使用しなかった文章をばっさり削除してしまうのだが、今回は忘れてしまった。校正紙には、それがそのまま掲載されていた。当然のことながら、意味がつながらない。あわてて、編集の担当者にお詫びのメールを出したところ、本来、A4判の半ページのところを一面全部にするからということになって、書き直した原稿である。そのような経緯で、この原稿を書き上げた。従って、前半部分と後半部分を無理につなげた嫌いがある。それでも、真意を伝えるには、この方がよかったかもしれないと、今では思っている。編集担当者に感謝、感謝である。

ミステリ雑感  
 ミステリを読むのが私の趣味である。
 少年時代の通過儀礼として、ホームズやルパンそして、江戸川乱歩の少年探偵団シリーズなどの子ども向けの本読んでいたが、エド・マクベインの87分署シリーズの「警官嫌い」を読んだときに、これはエドガー・アラン・ポーの「盗まれた手紙」の現代風ひねりだと天啓のごとく感じ入ってしまった。ニューヨークを思わせるアイソラという大都市を舞台とするこのミステリには、当時は遠い彼方にあったアメリカの大都市の豊かな生活と人種や貧富といった未だに解決しきれていない暗部が描かれていた。小学6年生のときであった。
 以来、40年以上、ミステリ小説のとりこになり、今をもってミステリを読み続けている。
 ミステリや映画の評論で名をなしていた畏友の故瀬戸川猛資の主宰するBOOKMANという雑誌の創刊にかかわり、ミステリ時評を8年近く書かされたことも深みにはまった一因になっている。30代の時であった。
 ミステリ・マガジンの88年8月号に、マクベインの新シリーズであるマシュー・ホープ弁護士について短い評論を書いたことから、出版社のパーティで、来日したマクベインと話す機会を得た。マクベインを知ってから30年近く経ての出会いであった。同シリーズの描写が一人称から三人称に変化したことについての会話を交わした。ミステリ・ファンとして、感慨深い、楽しい時間であった。
 マクベインは70歳を超えているが、今も、健在である。数年前、前半はエヴァン・ハンター(別名義で「暴力教室」などを書いている。)名義で、後半はマクベイン名義という異色な趣向で書いた「キャンディ・ランド」が話題になった。
 最近、注目している作家は、スコットランドを舞台とするリーバス警部シリーズのイアン・ランキンとロサンジェルスを舞台とするボッシュ刑事シリーズのマイクル・コナリー。前者には、主人公の心理描写にローリング・ストーンズなどのロック・ミュージックが使われ、後者では、オランダの画家ヒエロニムス・ボッシュの絵がキーとなっている。 50代を半ば過ぎた歳になって、さほど関心がなかったロック・ミュージックや近世の絵画の世界に目が向くようにもなったのも、ミステリへの興味からである。
 大半の新刊ミステリは、あっという間に書店の棚から消えてしまうので、気になった本は、目につけば買うようにしている。従って、家の中には、増殖中の積ん読状態の本があちこちにあり、家人の非難の的となっている。少しは処分をしているのだが、それでも8000冊前後はあるのだろうか。
 ロス・マクドナルド(アメリカの代表的ミステリ作家。ニューズウィークの表紙にもなった。)の「さむけ」などに登場する探偵リュー・アーチャーの名前にちなんだ名前を付けてしまった中学生の息子がいる。息子が関心を持てば、本の山も邪険にされまいと、名探偵コナンのコミックや映画につきあってきた。最近になって、通学途次に本を読みたいというので、密かな期待をもって、ギャビン・ライアルの「深夜プラス・ワン」と「警官嫌い」を与えた。前者は読んだらしいが、後者はまだのようである。
 現在、ミステリと映画のことを話題にするブログの開設を準備しているところである。息子が興味を持ってくれればいいのだが。
 

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» 【哀悼】エド・マクベイン氏死去 [誰も信じてくれない、本当にあった不思議な話。]
(以下、共同通信より引用) ----------------------------  【ニューヨーク7日共同】人気小説「87分署シリーズ」で警察小説と呼ばれるジャンルを確立した米国のミステリー作家エド・マクベイン(本名エバン・ハンター)氏が6日、喉頭(こうとう)がんのため米コネティカッ... [続きを読む]

受信: 2005年7月 8日 (金) 12時32分

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