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2005年8月14日 (日)

「やなぎみわ」展と「コーチ・カーター」

○2005年8月14日(日)
 朝一番に、北品川にある原美術館に行こうということになった。
 品川の近くにきたとき、妻が品川は11時開館だと思い出した。まだ、時間が少し早いので、品川プリンス・ホテルの方に車を向けたが、ホテルの駐車場に入ろうとする車が渋滞している。水族館にでかける家族連れが多いのであろう。
 裏道をゆうくりと走る内に、11時になってきたので、寄り道をせずに、原美術館に行くことにした。ここは、駐車場が5台分程度しかないので早めに来るのが正解である。、
 「やなぎみわ」の『無垢な老女と無慈悲な少女の信じられない物語』展である。受付の奥には、人が10人も入ればいっぱいになる円錐形の黒テントがあり、中に入ると、テントの反対側の隙間から見えるスクリーンにモノクロの映像が映し出されている。円錐の大きな帽子状のものをすっぽり被り、そこから下がっているカーテン状の間からは老女の手が、下からは少女の足が見えている。何を象徴しているのだろうか、この「砂少女」が砂の上を歩いている。
 次の部屋には、「眠り姫」や「ラプンツエル」などのグリム童話をモチーフにした写真であるが、少女の身体に、老醜な顔や手が描かれている。この対立的なイメージを交錯させることによって、何を描こうとしているのか、しかとつかめないが、一つ一つが何かを訴えようとしてしている。
 「ハウルの動く城」という明るい空間では描ききれていないものが、ここにあるのかもしれない。
 2階の展示室では、「sunaonna・砂女」の10分程度のヴィデオが流れている。スペイン系の女の子がおばあさんからsunaonnaの話を聞き、sunaonnaを求めていく。

 午後は、一転して、新宿の高島屋タイムズスクウェアで、「コーチ・カーター」を観る。中一の息子は、「妖怪大戦争」を観たいというのを、押し切った。
 チケットを買おうと売り場に行くと、夫婦の一人が50歳以上であると割引ということで、妻と高一の娘と合わせて4人で4000円であった。何か、得をした気分で、入場したが、映画館の中は満員で、前から2番目、右端に近い席しか空いていなかった。
 私は、新聞の時評などで映画のストーリーを知っていたが、子どもたちはどのような映画なのかは知らなかった。私の方も先入観を与えたくないので、バスケットの映画だとだけ伝えていた。
 犯罪のうずまく街にあり、大くの生徒が卒業できないというリッチモンド高校のバスケット・コーチを引き受けたカーターは、部員に、学校の成績を2.3以上とること、授業を最前席で受けること、試合の時はネクタイを着用して行くことを要求し、契約書にサインを求める。
 厳しい練習のもと、リッチモンド高校のバスケット・ボール部は全戦全勝のチームとなっていくが、カーターは、6人の部員の成績が不良であることを知り、体育館を閉鎖し、対外試合もキャンセルしてしまう。子どもたちの唯一の希望をつぶすと、カーターは非難され、公聴会で、カーターの意見にかかわらず、体育館閉鎖の解除が決定される。
 実際にあった話をもとにしたものだという。
 全編乗りのいいラップ調のロック・ミュージックが流れ、バスケット・ボールの試合も迫力がある。
 生徒たちとの契約というが、信頼関係のある者たちの約束であってこそ、意味あるものであるということをここでは言っているような気がする。
 先日、おきた明徳義塾の高校野球部の甲子園出場辞退の事件では、不祥事を知りながら予選を戦い抜いた部員と、指導者との間にはどのような話し合いが行われていたのであろうかということを考えていた。

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はじめまして。やなぎみわ展についてレポートを書いてます。TBさせていただきました。

投稿: ART遊覧 | 2005年8月20日 (土) 23時54分

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グリム童話やガルシア=マルケスの短編小説『エレンディラ』など、「少女」と「老女」 [続きを読む]

受信: 2005年8月20日 (土) 23時40分

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