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2006年2月12日 (日)

『GOSPEL』 『喜幸』

○2006年2月12日(日)
 『GOSPEL』 『喜幸』

 昨夜というか今朝というか分からないが、トリノ・オリンピックを観ながら、寝てしまい、夜中に目をさましては、また、観ながら寝てしまうという一夜であった。
 朝、モーグルをじっくりと観た。日本選手と外国人選手の力の差が歴然としていた。メダルと騒いでいるテレビや新聞の報道自体、いつものことながら、期待を持たせては、勝てなければ、残念がったり、たたくという番組作りはいい加減にしてほしいとうのが正直な感想である。それよりも、もっと、スポーツの面白さを見せてほしい。そういう意味では、ノルディック複合のクロス・カントリーの走者の競り合いは、マラソン以上のスリリングな展開であった。
 マラソンのように、テレビでじっくり中継をする機会が多ければ、人気がでるような気がする。数キロのコースを周回するのであれば、固定カメラをいくつか設置することによって、中継をすることも可能なのではないだろうか。
 
 午前、冬の特別拝観の一つ、相国寺(しょうこくじ)の龍の天井画を観にいくことにした。地下鉄で、今出川まで行き、同志社の法科大学院の新しい校舎を眺めながら、相国寺へとのんびりと散策した。午前11時過ぎであるが、拝観者は20名ばかり、京都見物は、冬、それも午前中にするというのが一番である。
 相国寺は、14世紀、足利義満が建立した寺であるが、数回、大火にあい焼失しており、現在の建物が完成したのは19世紀の初めとあった。臨済宗相国寺派の大本山で、金閣寺や銀閣寺も末寺の一つという。方丈には、法華教の経文の文字で描いた観音菩薩の画が掛けてある。遠目には、ただの観音菩薩像であるが、近くにおいてある拡大写真をみると、確かに、描線が極小の経文になっていた。
 方丈を巡ったあと、法堂(はっとう)を拝観する。豊臣秀頼によって再建されたという法堂の中央の天井に、「鳴き龍」といわれる龍の絵が描かれている。狩野光信の作の龍は、円形に張られた天井板に、墨で、荒々しく描かれている。素朴な絵であるが、天井からはい出てくるよう迫力があった。

 相国寺から、どこかで、昼を食べようと、百万遍の方に歩いてい行き、進々堂の軽食堂に入る。学校の講堂室を思わせる床も板張りの大きな部屋に、大きな板の机がいくつか並び、椅子もごく普通の木製のベンチである。年季が入った木の色といい、昔の学校の食堂の雰囲気ともいっている。今日は、休日なので、空いていて、相席になっても、わずわらしい雰囲気がない。普段は、大学生でいっぱいの学食風になるのであろうか。
 
 進々堂を出、東山の方に歩いて、哲学の道にでる。金閣寺近くになると、さすが、冬でも、観光客の姿が目につく。日は出ているのだが、雪がちらついいる。哲学の道に入り、少し、行くと、右手といっても、道路を隔てての向こう側に、白い木造の洋館がかいま見える。「GOSPEL」という看板のある玄関から、2階の階段を上がると、アンティックなテーブルと椅子がいくつか、並び、アンティックなスピーカーからは、アナログ・レコードのJAZZが流れている。アイリッシュ・コーヒーを飲みながら、しばしの間、グレッグ・ルッカの「逸脱者」を読みふける。ミステリとジャズに、この空間、このような静かな過ごし方を、東京でも味わいたい。
 
 タクシーで、ホテルに戻り、一休みしてから、居酒屋を探して、いっぱいと思い、木屋町方面をぶらつく。30年近く前に、通った店は、すでにない。西木屋の路地に入っていくと、『喜幸』という小さな店に入った。カウンターが10席ほどの小さな店である。70歳を越えた主人に、おかみさんと若い娘がカウンター内で働いている。
 酒を飲みながら、お通しにでた青大豆の汲み豆腐を食べる。主人は、豆腐屋の三男だか、四男で、豆腐屋をつぐわけにはいかなかったので、豆腐を出す、料理屋をすることにしたのだという。そして、川魚の唐揚げが絶品、和紙にいかにも泳いでいるような姿で並んでくる。
 主人が、鴨川で、投網でとるという。それも、二条付近という。そのあたりは、伏流水がでていて、清流で、川魚が沢山とれるという。白ハエというらしいが、カウンターの右端にある水槽に泳いでいる。料理に使わなかった川魚は、川に戻し、新たに、捕るのだという。
 植物園に行って来たという近くに住む夫婦、京都検定のために京都にきたという東京の夫婦あど、相席になったひとたちと、心地よい会話となり、お酒もはずんだが、いい酒であった。

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