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2006年2月20日 (月)

『ブックカフェものがたり』 

○2006年2月20日(月)
 『ブックカフェものがたり』 矢部智子、今井京助ほか 幻戯書房

 事務所の近くにおいしいコーヒーを出す店がある。青山通りに面する小さなビルの2階に、5ー6人が座るカウンター席とテーブル席が2つほどある。土曜の午前、事務所に行く前に時々寄っている。時間をかけていれてくれるコーヒーの香りとその味はなんともいえない。
 ただ、この店のカウンターが、少し暗い。コーヒーがでてくるまでのしばしのひとときを読書ですごすのに向いていない。
 カウンターの左上の棚に、早川もポケミスが一列並んでいて気になるのだが、時とほこりのせいで、黄ばんでしまっていて、手に取る気もしない。ポケミスをこよなく愛する者として、悲しい気持ちになり、どうして、このようにしたまま置いているのだろうかという思いにとらわれる。コーヒーでは有名な店だけに、どうしてという思いが深まってしかたがない。
 
 本が好きなものにとって、ブックカフェを開くということは、一つの夢である。私も、老後に、のんびりとブックカフェを開きたいという思いがあるので、自然と、ブックカフェの特集をした雑誌や本に目を通すことになる。
 副題に、「本とコーヒーのある店づくり」とあるように、『ブックカフェものがたり』は、ブックカフェをしてみたいという人向けに、実際に、ブックカフェを開いている人たちを取材し、最後に、ブックカフェ開業講座まで用意されている。
 結論的にいうと、読み進んでいけばいくほど、ブックカフェを開くのは甘くないのだと、淡い夢は簡単に打ち砕かれてしまった。
 大規模書店の攻勢に、街の小さな書店が次々と消えている時代である。ドトールやスターバックスなどの攻勢で、従来型の喫茶店もみなくなった。
 半端な書店も、喫茶店も生きていくことができない時代である。従って、ここに登場する人たちの多くは、経済的な面では成功していると言い難い。ブックカフェを成功させるには、経営者は、書店でもなく、喫茶店でもない、別のセンスや稼ぎ方を必要とするようである。
 『ブックカフェものがたり』を読みながら、難しいとは思いつつも、自分なら、このような店をつくると夢想するのは楽しいのだが・・・

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