« 『渋く、薄汚れ ノワール・ジャンルの快楽』 | トップページ | 『東京ダモイ』 »

2006年8月28日 (月)

 『時をかける少女』

○2006年8月28日(月)
     『時をかける少女』 監督 細田 守

 細田守のアニメ『時をかける少女』が気になっていた。
 事務所に戻ると午後6時を過ぎていた。メールのチェックをし、必要な返信をしている内に、久しぶりに映画を観たくなった。ネットで調べると、『時をかける少女』渋谷で19時から上映となっている。急いで机の書類をかたづけて渋谷にでかけた。
 道玄坂にある映画館に入ると、4割り程度の入りだった。月曜の夜というせいもあるのかもしれないが、もう少し、客がいてもいいのではと思った。

 実は、筒井康隆の原作「時をかける少女」(角川文庫刊)とする原田知世主演の実写の映画は見ていない。原作の主人公芳山和子は、このアニメの主人公紺野真琴の魅力的な叔母として登場する。このアニメは、原作の続編という形になっている。
 高校2年生の真琴は、故障した自転車で坂道を下り、電車の踏切に突っ込んでしまった事故をきっかけにタイムリープという超能力を身につける。真琴は、タームリープをすることにより、日常のちょっとした事件や不満を解決しながら、楽しい高校生活を送っていた。
 クラスメートの男友達と千昭と功介らとキャッチボールをすることを日課としていた真琴だが、ある日、千昭から恋の告白を受ける。真琴は、千昭の告白に狼狽し、タイムリープを使って、告白をなかったことにしてしまうのだが・・・

 日頃、このような少女コミックや小説をみることなどないのだが、ピアノの調べが流れる教室の風景、キャッチボールをする野球場、夕陽に映える川の土手、どこかにあったかのような懐かしい情景の中に、少女の揺れる心の動きがいとおしくなってくる。
 スタジオ・ジプリのアニメのアニメの中で、ダントツにいいと思っている「耳をすませば」に匹敵する映画である。
 大仰であったり、子供だましのアニメが目につく中で、このようなアニメがヒットすれば、日本も本当に、アニメ・コンテンツが成熟しているといえるのだが・・・

 「耳をすませば」には、ヴァイオリンを作りたいとする少年が主人公であったが、『時をかける少女』では、東京国立博物館が重要な役割を果たしている。
 真琴の叔母芳山和子は、東京国立博物館で絵画の保存修復をしている。現在、手掛けているのは『白梅二菊図』。この絵は、架空の存在のようだが、この絵を見るためにタイムリープ・・・と重要な役割を果たしている。
 最後のクレジットを見ていたら、東京国立博物館の学芸員が監修者に名を連ねていた。文化財の保存修復をするNPOに関わっている者とし、何となくうれしくり、監督の目配りに快哉をはなってしまった。
 ちなみに、「時をかける少女」と「東京国立博物館」の2つのワードで、ネット検索したら、5万件以上ヒットした。「東京国立博物館」の存在がこれだけ、ヒットするというのは少ないのではないだろうか

|

« 『渋く、薄汚れ ノワール・ジャンルの快楽』 | トップページ | 『東京ダモイ』 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です:  『時をかける少女』:

« 『渋く、薄汚れ ノワール・ジャンルの快楽』 | トップページ | 『東京ダモイ』 »