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2009年8月 7日 (金)

『サッカーボーイズ 14歳 蝉時雨のグラウンド』

2009年8月6日

 『サッカーボーイズ 14歳 蝉時雨のグラウンド』 はらだ みずき 角川書店

 サッカーは11人でするスポーツであるが、ゴールキーパーは、他の10人とは異質の存在である。ボールを足で蹴るというスポーツにかかわらず、キーパーだけは手を使うことができるし、ユニフォームも異なっている。 敵がゴールを攻めてくる時、前にでてボールを奪いに行くか、守りを固めるかを瞬時に決断をすることを迫れられる。一瞬の躊躇で、ゴールを奪われてしまう。特に、ボールを取りにいって、敵からボールを奪えないときは惨めである。キーパーを抜いた敵は、易々とゴールを決め、自陣からは大きなため息がで、その責めをキーパーが一身に背負ってしまう。 自信を失うと、益々、判断に躊躇するという悪循環に陥ってしまう。観ている者もつらいが、やっている本人はもっとつらい。 はらだみずきの『サッカーボーイズ14歳』は、ゴールキーパーのオッサこと長内陽介を軸に話が展開する。 桜ヶ丘FCでキーパーをしていたオッサは、中学では、念願の野球部に入部した、。しかし、1年後、オッサはサッカーをしたいと、野球部を辞めて、サッカー部入ってくるが、大事な試合で、集中力を失い、つまらないミスをして負けてしまう。 はらだみずきの『サッカーボーイズ』シリーズも、3作目で、14歳となった。純真にボールを追いかけていたサッカーボーイも、中学2年ともなると様々な悩みをかかえるようになる。キャプテンの武井亮介は、不協和音の生じるチームを何とか立て直そうとするのだが・・と物語は進んでいく。 前2作ほどのパワーがないという気もするのは、キーパーという地味なポジションを描こうとしたせいかもしれない。 最後に、一人で突破していくことを信条とするフォワードの星川良が、囮となって、亮介に、パスを回し、ゴールを決めさせる。15歳となった良と亮介のダブル・リョウがチームを引っ張り、活躍するという次作への期待をしたくなる1冊である。

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