2013年10月13日 (日)

スポーツメディアを疑え

2013年10月13日 スポーツメディアを疑え 白井

フェイスブックに、長々と分載したものを掲載しました。

1.発売中の『サッカー批評』(2013年9月 第64号)は、「サッカーメディアを疑え!」を特集とし、
 森哲也編集長の「サッカー批評を疑え!本誌編集長の懺悔録」に始まり、
 「スポーツ紙記者と取材対象の蜜月 提灯記事が生まれるメカニズム」
  「サッカーメディアの質が平均点止まりになる理由
    作り手の「個」の力不足と志の低さが生み出す負のスパイラル」
 「ウェブ媒体の記事には信憑性はあるのか?」
  「なぜ原稿は削られるのか?私が考えるインタビュー原稿の作法と守るべきもの
等々と、刺激的なタイトルが並んでいます。
 まだ、少ししか読んでいませんが、タイトル倒れの記事かどうかは、これからのお楽しみ。

2.明け方、目を覚ましたので、枕元においてあった『サッカー批評』「サッカーメディアを疑え!」に目を通していたら、刺激的なタイトルが心の内に突き刺さってきた。
 
 その理由は、サッカーのことではなく、アイスホッケー連盟の紛争の記事を追いかけていたからです。
 アイスホッケーのことをウオッチするようになったのは、8月1日の日刊スポーツの記事「アイスホッケー坂井強化本部長を解任」の記事をみてからのこと。「関係者によると、坂井氏が交流サイトのフェイスブックで連盟の運営に批判的な投稿をしたことなどが問題視された。女子日本代表のコーチ人事をめぐっても混乱があり、常務理事から理事に降格された。」とある。
 坂井氏のブログを見てみたが、アイスホッケー連盟のことなどを書いているが、格別、解任しなければならないような内容ではなかった。
 メディアとしては(スポーツメディアは)、坂井氏のブログをみて、そのうえで、関係者を取材し、記事を書くのが筋ではないかと感じていた。
 また、競技団体の内部においても、何が問題であるのか、きちっと議論をしていたのかも不明である。
 
3.アイスホッケー 続き その2
 10月11日の日刊スポーツに「アイホ連盟分裂危機 スマイル娘に影響も」とする記事が掲載されている。
 同記事に寄れば、「7月下旬、常務理事で強化本部長だった坂井氏が突如解任された。フェイスブックに連盟批判を投稿したなどの理由だったが、一部の理事と評議員は反発。先月の評議員会では、坂井氏の解任反対派が、坂井氏を含む評議員推薦の理事候補を提出。坂井氏が理事に選ばれる一方で、専務理事就任予定だった栄木裕氏(66)が落選するなどの波乱が起きていた。」とし、連盟は、「10日、都内で緊急理事会を開催。先月28日の評議員会で選ばれた前強化本部長の坂井寿如氏(49)ら5人の理事選任を無効とする方針を固めた。」とし、「奥住恒二会長(71)は「5人の理事候補は、役員推薦委員会を経ていない。連盟の規定違反で、弁護士もそう判断した」と話した。」とのことである。
 8月24日の日刊スポーツの記事によれば、奥住会長ら執行部が評議員に以下のような解任理由を説明したとしている。
 解任理由・坂井氏は
  <1>独断で女子のGKコーチを入れ替えた
  <2>6月のU-20の海外遠征をドタキャン
  <3>報奨金を選手に出さず
  <4>高須クリニックからの1億円寄付を拒否
  <5>今年度の中期計画を提出せず
  <6>フェイスブックに連盟批判を投稿。
 さらに、原田専務理事は「職場放棄と業務命令無視で解任理由としては十分」と説明したとしている。

4.アイスホッケー 続き その3
    アイスホッケー連盟が坂井氏の解任理由とした6項目のうち、「高須クリニックからの1億円寄付を拒否」という記事が気になったので、この記事を追いかけていたら、以下のようなことが書かれていた。
     東スポの3月30日の記事によれば、「奥住会長との縁でスポンサーになった高須氏は、五輪出場を決めたお祝いに強化費として1億円の“ボーナス”を出すことを予告。小切手を持参したが…奥住会長に丁重に断られ、会見場に入ることができなかった。」とあり、その理由として、「関係者によれば、会見で高須氏が小切手を贈呈すれば「他のスポンサーに示しがつかない」。連盟の協賛社は4月から3社増えて7社になることもあって、高須氏だけ特別扱いはできないというわけだ。さらにひたむきなスマイルジャパンにカネのイメージがつくことを避ける狙いもあった」とある。
   
   高須氏の寄付が奥住会長の縁でなったとしても、会長自身が高須氏に対し、「高須氏が会見場で1億円の小切手を手渡し」することを断ったことは事実のようである。断った理由については、「1億円という多額の寄付」が問題になったのか、「高須氏の会見場で手渡しするというパーフォーマンス」が問題になったのかは不明である。ただし、高須氏は、1億円の現金を記者に示して、現金で手渡しをするという記事も掲載されていた。
     いずれにしても、寄付を受けるかどうかは、連盟の理事会で、審議を尽くして、決めることであるので、反対したから、解任理由となるとするの説明は、解任理由の説明としては成立しないのではないだろうか。
     連盟側には、説明をする責任もあるし、メディア側もきちっと説明を求めて、報道をしていく必要がある。
   
     メディアが、どうして、このあたりをきちっと、取材して報道をしないのは、なぜなのだろうか。
     マイナースポーツだからなのか、記者の怠慢なのだろうか。
   
     そういう意味で、『サッカー批評』の「サッカーメディアを疑え!」の記事は、スポーツ報道一般の問題として、「スポーツメディアを疑え」という視点に読みかえると、興味深いことを思いついてくるのです。
   
5.『サッカー批評』(2013年9月 第64号)の特集「サッカーメディアを疑え!」に、インスパイアされて、長々と、アイスホッケーのことを書いていますが、その理由は2つあります。
 昨日から、新潟県の柏崎市で水球の日本選手権が開かれています。本当は、応援に行きたかったのですが・・・
 今年、柏崎を本拠とするブルボンウォーターポロクラブKZの青柳勧選手が、日本水泳連盟(実質は水球委員会)の代表決定について、異議を唱えて、スポーツ仲裁機構に仲裁の申立てをしました。
 サッカーと同様にチームスポーツの場合には、代表決定の権限は主として、監督の意向・方針にあり、水球の場合も、同様ではないかという問題があります。
 青柳選手と私たちの間でも、申立てをする前に、この議論をしていました。
 記者会見でも、同様の質問がでました。
 このとき、青柳選手は、「サッカーのようなメジャースポーツでは、さまざまなメディアがさまざまな報道をして、さまざまな批判を受けるが、マイナースポーツではそのようなことがない。水球のようなマイナースポーツでは、仲裁申立てというような手段を採らない、何も、変わらない。」といっていたのが印象的でした。
 水球の場合には、30歳前後が選手のピークとなるスポーツです。日本代表が勝つことができないのは、社会人選手が練習や試合をする機会が必要であると、柏崎市に、ブルボンウォーターポロクラブKZを立ち上げ、昨年の日本選手権を制しました。
 ブルボン製菓は、スポンサーとなっていますが、選手たちは、柏崎市内の企業などに勤務しながら、午後8時から、市営プールで練習をしています。ザスパ草津の草創期、選手が旅館の仕事をしながら、練習をしていたのと同様です。
 このような背景の中で、水球委員会の代表決定の透明性に疑問を抱いて、申立てをしたのです。青柳選手一人の申立てでしたが、他の選手の思いにも共通の思いがあってのことでした。チームには、日本代表に選ばれている選手もいたので、申立てにあたっては躊躇することもありましたが、それでも、あえて申立てをしたものです。
 残念ながら、申立ては認められませんでした。
 仲裁判断も、結論を基礎づける内容に限定されているので、申立てに至る背景を分析し、報道するのがスポーツ・メディアの役割ではないかと思うのですが、そのような報道はなかったようです。
 まずは、今日、明日の日本選手権で、ブルボンウォーターポロクラブKZがいい結果を出すことを願っています。
5.長々と、アイスホッケーのことを書いていますが、その理由の2です。
  このところ、競技団体のガバナンスのことを考え、原稿を書いています。

  私の関係している日弁連の委員会及び日本スポーツ法学会では、競技団体のガバナンス確立のためのシンポジウムを以下の通り、開催することになっています。
  関心のある方は、ぜひ、ご参加ください。
 
 ① 日弁連業務改革シンポの第2分科会のシンポジウム
   「スポーツ基本法と弁護士の役割
            ~体罰・セクハラ・スポーツ事故の防止 グッドガバナンスのために~」
          2013年11月8日(金)
          会場 神戸ポートピアホテル)
          〒650-0046 神戸市中央区港島中町6丁目10-1 TEL078-302-1111(代表)
          一般参加歓迎です。(事前申込不要。当日直接会場にお越しください。)
          http://www.nichibenren.or.jp/event/year/2013/131108.html#no2
         
 ② 日本スポーツ法学会のシンポジウム
      「スポーツにおける第三者委員会の現状と課題」
      2013年12月21日(土)
      会場 早稲田大学(法学部9号館5階第1会議室・早稲田キャンパス)
      

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2006年1月 8日 (日)

『高校サッカー』

○2006年1月8日(日)
 『高校サッカー』
 高校サッカーの決勝戦、鹿児島実業と野州の試合をテレビで観戦した。中学の息子は、サッカー部の仲間と国立競技場に出かけている。
前評判通り、パワー・ゲームを展開する鹿児島実業に対し、野州高校は独特のパス、ドリブルで、鹿児島実業の選手の動きをかわしていく。一進一退の試合は、延長戦の終了間際に野洲高校がヒールによるバックパスを起点に鮮やかなパスを展開して決勝点をいれ、勝負を決めた。
 高校サッカーを変えるというふれこみで、乗り込み、優勝した野州高校は、自在なフットワークで、鹿児島実業を翻弄していたが、バックパスを的確に決めるあたりは、相当修練をしたからこそのチームワークをと思えた。
 このサッカーを観たこどもたちに対する影響は大きいということは想像に難くないが、高校サッカーの指導者の胸中はどうであろうか。おそらく、野州高校のサッカーを苦々しく観ていた指導者も多いのではないだろうか。長時間の厳しい練習を経た鹿児島実業のサッカーこそ王道のサッカーだとする動きが目立ってくるような気がする。
 テレビで見えたシーンに限られるが、鹿児島実業の方がラフなプレーが目立った。その結果、イエロー・カードが多かったし、準決勝のイエローカードで決勝に出場できなかった選手もいた。イエローカードとされないプレーでも、気になるプレーが結構あった。
 テレビの中継では、その選手が決勝に出ていればという話題が何度かでていたが、イエローカードを出されるプレー、試合運びをもっと問題にするべきではないかと感じたのは私だけであろうか。 

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2005年11月 4日 (金)

雑誌「NUMBER」640号 「圧勝」

○2005年11月4日(金)
  雑誌「NUMBER」640号 「圧勝」 文藝春秋

マリーンズの優勝のことを書きそびれている。
プレーオフの時には、オリオンズと書いていた。車を運転中、日本シリーズの実況中継を聞いているときに、間違いに気が付いた。そのことを書かねばと思っている内に、10月も終わり、11月に入ってしまった。
 ただ、ブログの訂正をしようとは思っていない。名称が変わっても、私の内の中ではマリーンズではなく、オリオンズなのである。31年ぶりの日本一とあるが、31年前より、大毎オリオンズ時代の1960年、知将三原監督が率いる大洋ホエールズに4連敗した記憶が強烈に残っている。
 当時、アラン・ドロン主演の映画「太陽がいっぱい」の主題歌が流行っていたのだが、大洋はいっぱいもしなかった。屈辱の4連敗であった。
 敗戦した大毎は、ミサイル打線と呼ばれる強力打線を擁し、シリーズ前の予想もオリオンズ有利ということであった。しかし、オリオンズの西本監督は、シリーズでバント先方を取り、失敗する。この作戦指揮をめぐって、大毎・永田雅一オーナーの怒りを買い、西本監督は就任1年で解任となってしまった。
 今回の阪神の4連敗には、このような批判は聞かれず、プレーオフを経たロッテが有利というプレーオフ・システムの批判に終始した。
 ロッテ・ファンとしては、日本一に快哉しているが、勝負の綾は、1回の表、阪神が1死、1,2塁での場面で、金本を併殺に打ち取ったところにあった。2塁際に飛んだヒット性のボールをショート西岡が取り、難なく、併殺とした。
 西岡の好捕ももちろんだが、データに基づき、西岡は極端に2塁よりで守っていた。金本のあたりがヒットになっていれば、金本の不振もなかったであろうし、流れは阪神に向いていた。
第1戦のこの場面、1番赤星の四球の後、鳥谷が走者を進めることができなかったことに触れているが、西岡の上記のプレーには触れていない。5回の絶妙なバント安打といい、第1戦の勝利の貢献者は西岡であり、シリーズの流れを決定づけたのも西岡といってもいいと思っている。

 「NUMBER」640号の特集は、もちろん、日本一となったロッテの特集号である。
 今江の笑い顔がいい。二枚目ではないが、味のあるいい顔である。西岡のアップか、好守備の場面の写真があるかと、探したが見つからなかった。

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